2011年11月29日

優れた起業アイデアの共通点

「新たに思いついた起業アイデアに対してのアドバイスをください」という相談をよく受けます。日々、そうした多種多様な起業アイデアに接していると、起業アイデアにどうやって行き着いたのか類型化できることに気がつきます。そして、優れた起業アイデアに共通する着眼点も見いだすことができます。近い将来に起業を検討していて、起業アイデアをあれこれ思い巡らせている方のヒントになるように、起業アイデアをどう発想していけば良いか、その着眼点について解説していきます。

■起業分野を絞り込むときの基本

起業アイデアを考える前に、まずは起業分野を絞り込む際の基本を押さえておきましょう。次の3つが重なるポイントで起業することが基本です。

1:自分がしたいこと、好きなこと
2:自分ができること、得意なこと
3:社会が求めていること

どれが欠けてもうまくいかなくなってしまう大事な要素です。これを踏まえたうえで、起業アイデアの発想法、着眼点について見ていきましょう。

■既存のビジネスモデルにプラスする

自分の職歴の中で経験してきたことの延長線上で起業することは、基本的な起業スタイルであり、堅実な起業方法です。公庫などの創業融資の審査でも、起業する業種についての経験があると有利になります。今まで経験した既存のビジネスをそのまま踏襲して起業する方法もありますが、何か自分なりの新しいエッセンスを加えることにより、良い結果をもたらすことがあります。どんなビジネスにも必ずどこかに改善の余地や、何かの要素をプラスできる余地があるもの。既存のビジネスモデルを進化させることができないか検討してみましょう。

■既存のビジネスモデルから思い切り絞り込む

逆に既存のビジネスモデルから、思い切って絞り込む方法もあります。その分野の商品・サービスを総合的に扱うのではなく、ある特定の商品・サービスだけで展開できないか検討してみましょう。起業してすぐに、大きな資本を持つ大企業などと同じ市場でバッティングしてしまうことは避けたいもの。価格競争に巻き込まれたら、体力のないうちはひとたまりもありません。逆にある特定分野に絞り込んでしまえば、専門性や品揃え、きめ細やかな対応などで大企業に勝つことも可能になってきます。小さなニッチ市場でナンバーワンをとる戦略です。

■海外にあって日本にない商品・サービスを調べる

海外で売れている商品・サービスで日本にないものを見つける方法もあります。これは、ネットビジネスや通信販売、飲食店開業の相談で多くある事例です。海外である程度売れているものであれば、日本人の趣向にさえ合えば、日本に持ち込んで成功する確率は高まります。また、プロモーションの仕方によっては、日本初上陸の商品・サービスとして世間の話題になることも可能です。海外旅行などで見かけたもの、食べて感動したものなど、それがきっかけで起業することも実際にあります。

■業界で不足する要素を取り入れる

ある業界で不足している要素を、他の業界で行われているビジネスモデルの要素から取り入れる方法です。特にその業界で古くから行われている商慣行を打破したいときなどに有効な方法です。webを使ったマッチングビジネスも典型的なこのビジネスモデルです。他業界だから無関係、無関心というのではなく、どこかにヒントが隠れていないか、常にアンテナを張っていたいですね。

■人が不便、不満、不安を感じていることを考える

あったら便利、あったら安心なことを考えてみる方法です。普段当たり前のようにやっていることだけど、よく考えたら効率化が可能なこと、たくさんありますよね。日頃の生活の中で不便や不満を感じたら、解決策を考えてみましょう。SNSなどのwebサイトやアプリなどを使って解決を図る起業アイデアも多くあります。また、昨今では食べ物や水の安全にも不安を感じ、昔に比べ治安が悪化している中で安心、安全へのニーズも高まっています。こうした不安に対する解決策もビジネスチャンスのひとつです。

■人が代行してもらいたいことを考える

面倒なこと、時間がなくて人に頼みたいことなどを代行するビジネスモデルです。各種アウトソーシング、代行業などがこれに当たります。昔だったら自分でするのが当たり前だったことがビジネスとして成立する世の中になってきました。例えば、家事、そうじ、買い物代行業など、少子高齢化、共働き化などを背景にして伸びています。最近では墓参り代行業まであります。ビジネス向けでは、昔からある記帳代行業などに加え、最近では電話秘書代行業、シュレッダー代行業など人件費削減につながるサービスが増えています。まだまだ他にもアイデアがありそうですね。

■人にはできなくて自分にはできることを考える

複雑なこと、ノウハウが必要で難しいこと、人が悩んでいることなどに着目してビジネスを展開する方法です。士業や各種コンサルタント業もその一つですね。ビジネス向けでは、売上拡大、コスト削減に対するニーズが常にあり、それをサポート、コンサルティングするビジネスでの起業も多くあります。これらの分野での起業は、資格、高度な知識、経験、独自ノウハウなどが必要になるため、他者がそう簡単に市場参入できないというメリットがあります。その反面、起業独立を目指すには多くの努力と修業期間が必要です。

■趣味の分野での起業を検討する

これほどの不況の中でも、自分が本当に好きな趣味には人々はお金を惜しまず使うものです。近頃では、オタク向けビジネスや音楽関係ビジネス、ゲーム関係ビジネスの相談も多くあります。この分野で起業する方に共通するのは、自分が大好きなこと、趣味の延長として起業に至るということです。大好きで誰にも負けないということで起業して成功できたら幸せなことですよね。自分の趣味を発展させて起業することができないか検討してみましょう。

■人が健康、キレイになることを考える

世は健康ブームです。健康や体力を維持すること、疲れを癒すこと、美容に関することなどへのニーズが高まっています。ネイル、エステなど女性の美容に関するビジネスは以前より盛んですが、近頃では男性向け美容やお年寄りの健康管理などに関するビジネスの相談も増えてきました。自宅の一角など、小資本から始められるビジネスが多いのも、この分野の特徴です。

■人が成長することをサポートする

昨今の低迷する経済のもとで消費も低迷していますが、自分への投資にはお金を惜しまない人が多くいます。これをサポートするビジネスも起業の着眼点の一つです。最近、相談が増えているものとして英語教室などでの起業があります。国際化を背景に社会人の間で英語を勉強したい人が増えていること、小学校での英語必修化により、幼児の段階から英語教育をしておこうという親が増えていることなど、英語に対するニーズが高まっていることがその要因です。他にも不況を背景に手に職をつけておきたい人への各種教室での起業も増えています。

■これからの時代、必要になることを考える

これだけの成熟社会の中でも、スキマがあいている分野が必ずあるものです。これからの時代に何が必要になるか、絶えず目を光らせてチャンスを探りましょう。通勤の途中で見聞きすること、人々の服装、車窓からの風景、中吊り広告、本屋や新聞の新刊案内、友人や家族との会話など、普段の生活の中に多くのヒントが隠されています。国際化、少子高齢化、環境問題、節電、情報化、防災、健康志向など、他にもテーマは無限にあるはずです。

■商品・サービスに惚れ込まない

起業相談を受けたり、起業コンテストの審査員を務めていてよく感じる危惧。それは、起業家が自分の商品・サービスに惚れ込みすぎていることです。いくら自分がすばらしい商品・サービスだと感じていても、世の中の人々から見て魅力的だと感じるものでないと売れません。起業しようと考えたなら、まずはこの点を充分すぎるほどに意識しましょう。

専門的にいうと、提供しようとしている商品・サービスがマーケットインの商品・サービスなのか、プロダクトアウトの商品・サービスなのかということです。マーケットインとは、まず市場のニーズをとらえ、それにあった商品・サービスを提供していこうという方向性。逆にプロダクトアウトとは、売り手側が売りたい商品・サービスを市場に提供していくという方向性です。

起業家がビジネスプランを思い描くとき、自分がこれから手がける商品・サービスには特別な思い入れがあるのは当然ですから、ついつい商品やサービスを提供する側の思いや熱意が優先してしまい、プロダクトアウトの方向性になっていることが多々あります。ただ、ビジネスは相手があることですから、買っていただくお客様側が本当に必要なものなのかをまず検討し、マーケットインの方向性にもっていくということが重要です。

■アイデアは全てメモしておこう

起業アイデアが浮かんだら、忘れないうちにメモしておきましょう。ふとよぎった起業アイデアがすばらしいものだとしても、忘れてしまったら実現することはできません。オススメなのは、EVERNOTEなどクラウド上でアイデアをメモしておけるアプリを使用すること。パソコン、携帯電話、スマートフォン、タブレット型PCなど、どこからでもいつでもアクセスしてアイデアを記憶しておくことができます。私もいつも活用しています。
posted by 小説家志望 at 11:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | 本日のおすすめニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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