2011年09月26日

『天と地の守り人』(☆☆☆☆☆:小説おすすめ度)

十年余りの時をかけて紡ぎだされた大河物語の最終章。

<あらすじ>
タルシュ帝国の脅威に対し、新ヨゴ皇国は鎖国を行っていた。密出入国の世話をしていたバルサは、山中で自らを探す狩人ジンからの使者に出会い、密書を通じて死んだとされているチャグムの生存とその目的、そしてチャグムの救助を託される。一方新ヨゴに留まっていたタンダの元にも、戦火が迫ろうとしていた。迫りくるタルシュの軍勢、そして異界ナユグの異変。いくつもの脅威を前にして、人々は大切なものを守り抜くことができるのか。

<感想>
バルサとチャグムとの逃避行から始まったこのシリーズ。ファンタジーらしく、ナユグという別世界は存在するものの、物語としては、この2人を中心とした人物達による狭い世界での話でした。それが「虚空の旅人」から様相が変わり始め、最終作となる本作では、登場人物も圧倒的に増えて、複数の国の存亡をかけた争いが描かれるという、非常にスケールの大きい作品となりました。ある意味、小国とはいえ、一国の長の息子であるチャグムが成長するに伴い見えてきた世界の広さであり、増えてきた担うべき責任がもたらした結果としての話の広がりなのでしょう。この物語の素晴らしい点は、登場人物全てがその立場ならではの事情を抱えており、その人にとっては最善をつくそうとしていることが説得力を持って描かれている点にあります。登場人物が増えて、さまざまな思惑が入り乱れる展開になるからこそ、この点が物語の魅力をより増しているし、厚みを加えています。それらを踏まえて、チャグムと帝の関係はどうなるのか?新ヨゴ皇国の運命は?バルサとタンダの関係は?などなど、気になる点がどう描かれるのか?シリーズの有終の美を堪能していただきたいと思います。

〜『天と地の守り人』、上橋菜穂子〜
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2011年08月05日

『蒼路の旅人』(☆☆☆☆:小説おすすめ度)

生気溢れる若者に成長したチャグム皇太子は、祖父を助けるために、罠と知りつつ大海原に飛びだしていく。迫り来るタルシュ帝国の大波、海の王国サンガルの苦闘。遙か南の大陸へ、チャグムの旅が、いま始まる!―幼い日、バルサに救われた命を賭け、己の身ひとつで大国に対峙し、運命を切り拓こうとするチャグムが選んだ道とは?壮大な大河物語の結末へと動き始めるシリーズ小説第6作。

<あらすじ>
タルシュ帝国の侵略を受けたサンガルは圧倒的な国力を前に秘密裏に降伏し、新ヨゴを罠にかけようと援助を要請してきた。新ヨゴの帝は罠と知りながら、チャグムの祖父にあたる海軍大提督トーサを暗に葬るため援助に差し向け、チャグムはこれに激怒し宮中で父を怒鳴りつけるという大過を犯してしまう。暗殺される運命で祖父の艦隊へ送られたチャグムは予想通りサンガルの罠に落ちるが、海士らの助けで暗殺の危機を脱し、逃走の機会をえる。だがその先に待っていたのは、タルシュの密偵の捕囚となるという、さらに過酷な罠であった。

<感想>
この一冊で終わるのか心配になるほど、物語は先へ先へと広がりを持って突き進みます。もう後戻りはできない場所へと、主人公チャグムが連れ去られていきます。15歳の少年がたった一人で何ができるのか。心の中で、バルサやタンダ、シュガやトロガイとの記憶だけを支えにして。チャグムはまだ若く、未熟、純粋、清廉、潔癖です。そして、血肉の暖かさ、生命の重たさを知っています。チャグムの成長は著しいですが、成長するほどに父に疎まれた皇太子という環境の厳しさが身にしみます。その上、世界は百年に一度の大きな変化のときを迎えようとしており、チャグムを放っておいてくれはしない。物語の中では、いよいよタルシュ帝国が姿を表します。新ヨゴ皇国の先祖の国であるヨゴ枝国とともに。目が離せない物語展開であると同時に、チャグムをめぐる運命の苛烈さと、それでも決して膝を屈さぬチャグムの懸命さに、胸を打たれます。チャグムが飛び込んだ次の舞台、この先の小説が待ち遠しい。チャグムの活躍よりも、この子が最後には幸せになってほしいと願わずにいられません。

〜『蒼路の旅人』、上橋菜穂子〜
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2011年07月28日

『神の守り人』(☆☆☆☆:小説おすすめ度)

南北の対立を抱えるロタ王国。対立する氏族をまとめ改革を進めるために、怖ろしい“力”を秘めたアスラには大きな利用価値があった。異界から流れくる“畏ろしき神”とタルの民の秘密とは?そして王家と“猟犬”たちとの古き盟約とは?自分の“力”を怖れながらも残酷な神へと近づいていくアスラの心と身体を、ついに“猟犬”の罠にはまったバルサは救えるのか?大きな主題に挑むシリーズ第5作。

<あらすじ>
秋ごとの「ヨゴの草市」に行くタンダにつきあって、ロタ王国との国境に近い宿場町を訪れたバルサは、そこで人買いに連れられた兄妹に出会う。彼らはロタでは忌み嫌われる〈タルの民〉の子供だった。偶然にもバルサたちと同じ宿に泊まった人買いたちは、目に見えぬ何者かにのどを切り裂かれて死に、兄チキサもバルサも傷を負うが、妹アスラは無傷で気絶していた。さらに宿で火事が起こり、バルサはさらわれかけたアスラを救うが、タンダとチキサはとらわれる。兄妹を追っているのは、タンダの知り合いでロタの呪術師スファルとその娘シハナだった。はるか昔、タルの民の娘が、血を好む残酷な鬼神タルハマヤを宿してサーダ・タルハマヤとなり、全ロタ人を恐怖の圧政で支配したこと、そして幾百年を経た今、その恐ろしき神が少女アスラを通り道として束の間現われたことを、スファルはタンダに語る。ゆえにアスラは消されねばならないのだと。だがサーダ・タルハマヤの再臨を望む者たちもまた、ロタ王国に網をめぐらしていた。

<感想>
崖っぷちに向かってぎりぎりと追い詰められていくアスラの心の葛藤とともに、彼女の姿に重ね合わせるようにかつての自分を振り返るバルサの回想シーン。大きな力を手にしたアスラが、バルサの横顔に心細げな色が浮かぶのを見て驚くそのシーン。胸にきゅっとしみるものがありました。また、ロタ王国のタルの民が、第一次世界大戦に負けて窮乏するドイツ国民に、少女アスラが、当時のドイツ国民の期待を一身に集めたナチスの総統に重なる印象を持ちました。アスラの力はそれくらい圧倒的なものであり、だからこそ余計に、アスラの運命を変えたバルサの勇気と決死の行動が輝くのでしょう。この辺りの作者の、物語をぐいぐいと運んでいく筆力、話を引き絞っていく展開力、キャラを立たせる描写力は、いつもながら凄かった。先の「来訪編」との2冊、一気に読んでしまいました。

〜『神の守り人』、上橋菜穂子〜
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2011年05月24日

『虚空の旅人』(☆☆☆☆:小説おすすめ度)

隣国サンガルの新王即位儀礼に招かれた新ヨゴ皇国皇太子チャグムと星読博士シュガは、“ナユーグル・ライタの目”と呼ばれる不思議な少女と出会った。海底の民に魂を奪われ、生贄になる運命のその少女の背後には、とてつもない陰謀が―。海の王国を舞台に、漂海民や国政を操る女たちが織り成す壮大なドラマ。シリーズを大河物語へと導くきっかけとなった第4弾。

<あらすじ>
新ヨゴ皇国の皇太子チャグムは隣国のサンガル王国の〈新王即位ノ儀〉に出席するため、相談役のシュガを伴い望光の都〈サンガル・ヤシーラ〉にはいる。そこでサンガルの開放的な国の様子に魅了される。だが、このサンガル王国を支配しようとするタルシュ帝国からの密使、南のヨゴ人の呪術師が〈ナユーグル・ライタの目〉となった少女の体を使い、チャグムと親しくなったサンガルの第二王子、タルサン王子に呪いをかけ、次代の王となるカルナン王子に重傷を負わせる。チャグムは呪術師の陰謀を洗い出そうとする。

<感想>
「日本のファンタジーは薄っぺらでご都合主義で読むに値しない」と言う人がいます。確かにそんな作品も多いのでしょうが、この作者の作品はハリー・ポッターと並べても何ら見劣りしない、世界に誇れる日本のファンタジーの代表作だと思います。作者はオーストラリアの先住民アボリジニ研究を専門とする文化人類学の大学教授。確かな知識に裏付けられた架空の世界の風俗の描写が実に豊かでリアルです。加えて、ほんのわずかなセリフや仕草だけで、こちらの心をぐいとつかんでしまうような人物の魅力、ひとつひとつのエピソードの面白さ、一度読み始めたら本を置くことも出来ないほど引き込まれてしまうストーリー展開です。今作では第一作「精霊の守人」で苦難の末に成長したチャグム、その彼が帰ってきました。バルサに人として生きる術を学び、帝王学を修めた彼はいま新ヨゴ皇国の皇太子として厳しい現実に立ち向かう。訪れた海洋の民の国、サンガル王国で陰謀に巻き込まれ、また重なり合う異世界ユナグの存在を知り、チャグムは苦悩します。 海洋民族の習俗、文化が丁寧に描かれ作者の造詣の深さを思い知ります。魅力ある登場人物が縦糸横糸に絡まり(女性が実に魅力的)、ミステリの構成にも似た伏線の張り方は陰謀劇を一気にラストに導く。その力量は鮮やかです。

〜『虚空の旅人』、上橋菜穂子〜
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2011年05月14日

『夢の守り人』(☆☆☆☆:小説おすすめ度)

人の夢を糧とする異界の“花”に囚われ、人鬼と化したタンダ。女用心棒バルサは幼な馴染を救うため、命を賭ける。心の絆は“花”の魔力に打ち克てるのか?開花の時を迎えた“花”は、その力を増していく。不可思議な歌で人の心をとろけさせる放浪の歌い手ユグノの正体は?そして、今明かされる大呪術師トロガイの秘められた過去とは?いよいよ緊迫度を増すシリーズ第3弾。

<あらすじ>
バルサの幼馴染、タンダの師匠トロガイはかつて、農民の女としての、先の見えた鬱屈とした人生に絶望していた。そんな時、夢の中の美しい湖畔の宮殿で、彼女は一人の男と恋に落ち、子を産み落とした。バルサは、人攫いたちに追われていた旅の歌い手、ユグノを救う。彼は、リー<木霊>たちに愛された、リー・トゥ・ルエン<木霊の想い人>だった。一方、第一皇子の死により皇太子となっていたチャグムは憂鬱だった。タンダやバルサなどに出会い、民衆の暖かさを知ってしまった彼が宮の暮らしを喜ぶはずはなく、ましてや、一度は自分を殺めようとした帝を尊敬出来る訳もなかった。毎日不満を漏らすチャグムにシュガはつい、密かに自分が街におりてトロガイに呪術を習っていることを話してしまう。一気に懐かしさが増した彼は、その夜、夢の中で聞こえる声に惹かれ目覚めなくなってしまう。そのころ、皇子を亡くしたばかりの一ノ妃など目覚めなくなった者は他にもいた。タンダの兄の娘カヤもその一人であった。カヤを助けようと一人で呪術を行い、敵の罠にはまってしまうタンダ。肉体をすべて「花」に乗っ取られつつも、なんとか心を乗っ取られるのを防いだタンダは夢の中でチャグムを見つける。

<感想>
別世界で咲いて実を結ぶ花が紡ぎだすストーリーはあまりにも美しく切ないものがあります。その夢の世界に誘い込む歌は絶対に手にはいらないものを恋い焦がれるような響き。捕らわれた人を助けるために人鬼と化したタンダをバルサやトロガイは救えるのか。かろうじて自分の魂を守ったタンダが花の夢の世界で言った「みんな(好きな自分)の姿を持っていて、わかれ道にやってきたらどっちに歩むのが(自分の好きな自分)か」、という言葉はなかなか哲学的です。本作からは前作に比べ、登場人物達の生い立ちなどが簡単に触れられる程度になっているので、分からない部分も出てくると思います。まだ読んだことの無い方はもちろん1作目の「精霊の守り人」から読まれることを勧めます。そしてすでに1作目も2作目も読み終わってしまった方はこの作品も手にとって損は無いと思います。

〜『夢の守り人』、上橋菜穂子〜
posted by 推理小説家 at 10:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | 上橋菜穂子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月22日

『闇の守り人』(☆☆☆☆:小説おすすめ度)

女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。おのれの人生のすべてを捨てて自分を守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたのは―。バルサの帰郷は、山国の底に潜んでいた闇を目覚めさせる。壮大なスケールで語られる魂の物語。読む者の心を深く揺さぶるシリーズ第2弾。

<あらすじ>
チャグムの護衛を無事に終えたバルサは、ジグロの供養のため自らの故郷のカンバル王国に向かう。バルサが幼い頃、王の主治医であったバルサの父親は王弟ログサムにおどされて王を毒殺させられた。口封じに自分共々バルサが殺されるのを恐れた彼は、親友で100年に1人と言われる天才短槍使いジグロにバルサをつれて逃げるように頼んだ。それ以後バルサはログサムが死ぬまでジグロと共に逃げ、短槍を習い、生き抜いてきた。その後ジグロが死に、用心棒となったバルサは、チャグムの護衛を終えて自らの過去を清算しようと思い立ったのだった。しかしカンバルに帰ってみると、ジグロは王即位の儀式に使う国宝の金の輪を盗んだ謀反人の汚名を着せられていた。黒い闇に包まれたカンバルをバルサが救う。

<感想>
もし、おまえがいなければ。もし、自分がいなければ。愛するものが重荷となる時、誰もが抱く闇の心。後悔、憎しみ、慚愧、疑念、そして悲しみ。闇の心に囚われ、慟哭した果てに見える、小さくほのかな灯り。かすかな風にさえ消えそうな、でも、心の芯から点るもの。それこそが、本当の愛情の形なのだと、この本が教えてくれた。本編は、カンバル国を滅亡に追いやる陰謀を軸に、バルサと養い親ジグロとの過去を炙り出す。闇の守り人(ヒョウル)の登場するラストシーンで、バルサと共に泣いてしまうかもしれません。主人公バルサの過去の生い立ちを元に構成されたストーリーとそこに絡まってくる故郷での新たなる動き…緻密に構成された話の展開と完成された世界観に上橋菜穂子の筆力のテンポのよさが相まって、あっという間に読了してしまいました。1作目でチャグムを守る中でバルサが感じた思いが、2作目でしっかりと見つめ直されます。1作目を読んでおもしろいと感じた方は絶対に読んだ方がいい作品です。

〜『闇の守り人』、上橋菜穂子〜
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2011年04月11日

『精霊の守り人』(☆☆☆☆☆:小説おすすめ度)

30歳の女用心棒バルサを主人公に、人の世界と精霊の世界を描いたハイファンタジー。野間児童文芸賞新人賞・産経児童出版文化賞・ニッポン放送賞・路傍の石文学賞を受賞した作品で、『闇の守り人』『夢の守り人』『神の守り人(来訪編)』『神の守り人(帰還編)』と続く「守り人」シリーズの第1弾。

<あらすじ>
短槍使いの女バルサは、青弓川に流された新ヨゴ皇国の第二皇子チャグムを救う。彼はその身に、この世(サグ)と重なって存在する異世界(ナユグ)の水の精霊ニュンガ・ロ・イム〈水の守り手〉の卵を宿していた。チャグムの母、二ノ妃は、バルサにチャグムを連れて逃げるよう依頼する。新ヨゴの建国伝説では初代皇帝トルガルが水妖を退治したとされ、水妖に宿られたチャグムを、皇国の威信を守るため父帝が秘密裏に殺そうとしているのだ。同時に、チャグムは、ニュンガ・ロ・イムの卵を食らうナユグの怪物ラルンガからも命を狙われていた。チャグムを連れて宮から脱出したバルサは、卵がチャグムの体を離れる夏至まで、幼馴染の呪術師タンダやその師匠のトロガイと共にチャグムと暮らし始める。バルサもかつて幼い命を奪われかけ、父の親友で短槍の達人ジグロに助けられて故郷カンバルを離れた経験があった。そのころ星読博士のシュガは、チャグムに宿った卵の精霊がかつてトルガルが倒したとされる水妖と同じだと考え、過去の記録を調べはじめる。そこでシュガは、トルガルの伝説が歪曲されたものであるということと、本当はニュンガ・ロ・イムが雨を降らせて作物を助ける存在だということを知る。

<感想>
30歳と言う年齢は、児童書の主人公にしては老けすぎています。でも読み進めると、この年齢こそ女用心棒バルサの行動や思考のひとつひとつに、重い説得力をもたらすことに気が付きます。10代じゃ話にならないし、20代ではまだ若い。様々な経験を経て勝ち得たものがあったればこそ、バルサの『プロフェッショナルの生き様』が、読み手の心の奥底に響き渡ります。この物語が、子供だけでなく、幅広い年齢の人々に支持される所以のひとつなのでしょう。彼女の無骨な表情の下からかいま見せる、熱く滾る人の情は、読む人の心を深く打つでしょう。切れ味鋭いアクションシーンや、幼なじみとの暖かなひとときに、時間を忘れるでしょう。異世界ファンタジーと言うのは、最初の数ページでこれはちょっと、と思う場合と、そこで引き込まれてあっという間と言う場合の二種類がある気がしますが、本書はもちろん後者の方。「ありえない」と叫ぶだけのような、そんな浅いファンタジーではなく、とてもとても重厚な、しっかり細部も練り込まれた、実に味わい深い作品でした。

〜『精霊の守り人』、上橋菜穂子〜
posted by 推理小説家 at 09:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 上橋菜穂子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

上橋菜穂子

上橋菜穂子

上橋 菜穂子(うえはし なほこ、1962年7月15日 - )は、東京都生まれの児童文学作家、ファンタジー作家、SF作家、文化人類学者。
立教大学文学部卒業。同大学院博士課程修了。女子栄養大学助手、武蔵野女子短期大学非常勤講師、川村学園女子大学講師を経て、同大学児童教育学科教授。

1989年、『精霊の木』で児童文学作家としてデビュー。1991年に刊行した『月の森に、カミよ眠れ』で翌年、日本児童文学者協会新人賞を受賞し、同時期の荻原規子やたつみや章と並んで日本古代を題材とした日本的ファンタジーの書き手として注目を浴びる。そして1996年刊行の『精霊の守り人』で独自の異世界を舞台にした女用心棒を主人公にしたハイ・ファンタジー作品を発表。同作は、野間児童文芸新人賞・産経児童出版文化賞ニッポン放送賞を受賞。2008年6月には、英訳も出版された。以後、〈守り人シリーズ〉として書き継いでいくことになる。『闇の守り人』で第40回日本児童文学者協会賞、2002年には〈守り人シリーズ〉で第25回巌谷小波文芸賞を受賞。『神の守り人』で小学館児童出版文化賞を受賞するなどしている。また再び古き日本を舞台にした『狐笛のかなた』で野間児童文芸賞受賞、産経児童出版文化賞推薦。日本児童文学者協会会員。
『精霊の守り人』のアニメ化の際は製作にも企画段階から参加している。
論文「ヤマジー ある「地方のアボリジニ」のエスニック・アイデンティティの明確化と維持について」で博士 (文学)(2007年)。
posted by 推理小説家 at 09:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 上橋菜穂子 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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