2010年01月21日

山本文緒

山本文緒

山本文緒(やまもとふみお、1962年11月13日 - 、女性)は、作家。神奈川県横浜市生まれ。神奈川県立清水ヶ丘高等学校(現・神奈川県立横浜清陵総合高等学校)を経て神奈川大学経済学部卒業。

大学卒業後、OL生活を経て1987年に『プレミアム・プールの日々』でコバルト・ノベル大賞の佳作を受賞し、少女小説家としてデビュー。その後の1992年、『パイナップルの彼方』を皮切りに一般の小説へと方向性をシフトした。1999年、『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年には『プラナリア』で第124回直木賞を受賞。
プライベートでは、一度の離婚歴がある。その後再婚した相手は雑誌の編集長である。
2000年『群青の夜の羽毛布』が映画化され、2003年『ブルーもしくはブルー』が稲森いずみ主演でNHKドラマ化された。
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2009年09月27日

『群青の夜の羽毛布』(☆☆☆:小説おすすめ度)

『群青の夜の羽毛布』は山本文緒の小説。

<あらすじ>
家族っていったい何でしょうね?たまたま血が繋がっているだけで、どうしていっしょに暮らしているんでしょう。―丘の上の一軒家に住む女三人。家族とも他人ともうまく関係を結べずに大人になった長女と、その恋人をめぐって、母娘の憎悪、心の奥底に潜めた暗闇が浮かびあがる。恋愛の先にある幸福を模索した、ミステリアス長編小説。

<感想>
とにかく出てくる母親が恐ろしいです。信じられないような暴言は吐くわ、これまた虐待以外の何ものでもない暴力は振るうわ、本当に怖いです。そんな母親のもとで暮らす、さとるとみつるの2人の姉妹。そして父親。母親を憎悪しながらも、逃げることはおろか、言い返すことも反発もできず、しかしふとしたことで母親と同類の血が流れていることに愕然とするさとる。同じように母親を憎みながら、またそんな母親に従順な姉に苛つきながらも見捨てることのできないみつる。そんな母親を筆頭に、家族に対して閉じこもることで復讐を果たそうとする父親。さとると付き合うことで、この家族と関わっていくことになる鉄男。まだ二十歳そこそこの男の子がこんなクレイジーな家族からよく逃げ出さずに付き合うなという感想はさておき、母親の異常性はともかく、娘というのは何かしら母親の影響を受けるし、自覚の有無に関わらずマザコンなところがあることを私は否定できません。そんな母娘の確執と自立への軌跡を、怖すぎるくらい大袈裟に描いているのが本書。最後のみつるの台詞「もうお父さんも、お母さんも、お姉ちゃんのことも可哀相だなんて思わない」が心に迫りました。

〜『群青の夜の羽毛布』、山本文緒〜
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2009年09月25日

『ブルーもしくはブルー』(☆☆☆☆:小説おすすめ度)

『ブルーもしくはブルー』は山本文緒の小説。角川文庫より発売。

<あらすじ>
佐々木蒼子は、夫・佐々木祐介と結婚してから6年目で東京の高級マンションで生活していた。その暮らしはかなり裕福ではあるが、夫婦関係は完全に冷えきっていた。祐介には、結婚前から藤沢美樹という恋人がいて、そのことを知っている蒼子にも牧原直也という3つ年下の恋人がいる。
そんなある日、牧原と不倫旅行で沖縄に向かう途中、アクシデントでたまたま博多に立ち寄った蒼子は、自分と瓜二つの女性・河見蒼子と出会う。彼女はかつての恋人・河見俊一と結婚していた。二人の蒼子は誕生日も生い立ちもすべて同じだったが、違っていたのは結婚相手とその後の人生。河見蒼子は、かつて佐々木蒼子が祐介と俊一、どちらと結婚しようかと悩んだ時に分離してしまった「もう一人の自分」=ドッペルゲンガーであった。ほんの少しでも今の生活から抜け出したかった佐々木蒼子は、一ヶ月だけ互いに入れ替わって生活することを河見蒼子に提案する。しかし、そのことが彼女の運命を大きく狂わせ、最悪な結末を迎えようとは思っても見なかった。

<感想>
29歳の主婦が、自分の選ばなかった結婚生活を選んでいたもう一人の自分に出会い、生活を交換するという夢と現実が混ざったような物語。タイムスリップではなく、リアルタイムで人生のやり直しが体験できるという新しい手法。しかし「隣の芝生は青い」。どの道を選んだとしても現実には問題があり理想どおりには行きません。結局、人生の中心にあるのは自分であり、自分の行動がその場をよくもするし悪くもするということを示唆して終わります。ドラマでは最後に主人公たちが結局今までの生活がよかったのだということに気が付き、元の生活にもどり幸せな日々を送るのです。しかし原作ではそれに気づいてもやり直しができない状況になっています。原作のほうが現実的な分後味がちょっと悪かったです。でも女のずるさ・弱さ・強さはやっぱり原作のほうが良く書かれていると思いました。誰でも今の自分の状況に不満があれば人生を選択しなければならなかった時期に戻って人生をやり直したいと思うときがあるかもしれません。私も何度そう思ったことか。でも今なら分かります。何度人生をやり直したとしても、同じことを繰り返すだけだと。

〜『ブルーもしくはブルー』、山本文緒〜
posted by 推理小説家 at 13:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 山本文緒 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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