2010年01月17日

皆川博子

皆川博子

皆川博子(みながわひろこ、1929年12月8日 - )は、日本の小説家。

朝鮮(現在の大韓民国)京城出身。東京女子大学外国語科英文学専攻中退。
児童文学作家としてデビューした後、ミステリに転向。1986年、『恋紅』で第95回直木賞受賞。他に『壁ー旅芝居殺人事件』『薔薇忌』『死の泉』『川人』『ライダーは闇に消えた』『水底の祭り』がある。『結ぶ』『ゆめこ縮緬』などの幻想文学作家としても人気が高い。 近年は第二次世界大戦中のドイツを舞台、テーマとした作品を執筆。
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2009年07月29日

『死の泉』(☆☆☆:小説おすすめ度)

『死の泉』は1998年に皆川博子によって出版された第32回吉川英治文学賞受賞作である。

<あらすじ>
第二次大戦下のドイツ。私生児をみごもりナチの施設「レーベンスボルン」の産院に身をおくマルガレーテは、不老不死を研究し芸術を偏愛する医師クラウスの求婚を承諾した。が、激化する戦火のなか、次第に狂気をおびていくクラウスの言動に怯えながら、やがて、この世の地獄を見ることに。双頭の去勢歌手、古城に眠る名画、人体実験など、さまざまな題材が織りなす美と悪と愛の黙示録。

<感想>
思い返せば少ない人物による小説でした。しかし、蜘蛛の糸が幾重にも織り込まれた物語が展開していくのです。 非常に美しく幻想的な小説です。ラスト近くで思わず「騙された」と声が出るほど、うまく騙してもらえて嬉しい読書でした。中心となる人々にいろいろ思うことはありますが、何を書いてもネタばれしそうなので割愛します。小道具は不気味なものを取りそろえているのですが、最後まで表面上の「美」で覆われて気になりませんでした。第二時大戦をドイツの側から見る不思議さ。日本のいわゆる庶民感覚を全面に努力忍耐を押し出したものを考えると新鮮でした。物語自体はミステリーというよりも純文学を読んでいる感じでした。だが、この小説のすごさはラスト1行にあります。すべての物語が終わったかに思えたその後に、最大のどんでん返しが待っているので、読み忘れのなきように。普段は「あとがき」は読まない人もこの「あとがき」は「あとがき」にあって「あとがき」にあらずです。先に解説やあとがきを読む人は間違って先にあとがきを読まぬようにして下さいね。

〜『死の泉』、皆川博子〜
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