2010年01月22日

アガサ・クリスティ

アガサ・クリスティ

アガサ・クリスティ,DBE(Dame Agatha Christie , DBE、1890年9月15日 - 1976年1月12日)は、イギリス生まれの推理作家である。発表された推理小説は世界的なベストセラーとなり「ミステリの女王」と呼ばれた。フルネーム(in full)はアガサ・メアリ・クラリッサ・クリスティ(Agatha Mary Clarissa Christie)。英国推理作家のクラブであるディテクションクラブの会長(4代目)。

1920年のデビューから亡くなるまで長編小説66作、中短編を156作、戯曲15作、メアリ・ウェストマコット(Mary Westmacott)名義の小説6作、アガサ・クリスティ・マローワン名義の作品2作、その他3作を執筆。ほとんどが生前に発表されている。中でも『アクロイド殺し』(1926年)、『オリエント急行殺人事件』(1934年)、『ABC殺人事件』(1936年)、『そして誰もいなくなった』(1939年)等は世紀をまたいで版を重ねている。推理の謎解きをするエルキュール・ポアロ、ミス・マープル、トミーとタペンスといった名探偵の産みの親でもある。
そのファンからなるアガサクリスティ協会によると、彼女の作品は英語圏を越えて全世界で10億部以上出版されている。聖書とシェイクスピアの次によく読まれているという説もあり、ユネスコの文化統計年鑑(1993年)では「最高頻度で翻訳された著者」のトップに位置している。ギネスブックは「史上最高のベストセラー作家」に認定している。日本でも早くから紹介され、早川書房はクリスティー文庫としてほぼ全ての作品を翻訳している。
彼女が作品を発表した20世紀始めは保守的な風潮が世間に残っており、トリックに対するフェア・アンフェア論争が起こったり、犯人の正体がモラルの面から批判の的になるなど是非が論じられていた。同時にラジオや映画といったメディアが発達していたことで作品が広く知られることにもつながった。性格は人見知りの傾向を持ち、失踪事件(1926年)でマスコミの餌食とされたこともあり、意識的に表舞台と離れるようになったが、これが神秘的なミステリの女王伝説につながっていった面がある。第一次世界大戦中は薬剤師として奉仕活動に従事していた。
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2009年08月09日

『そして誰もいなくなった』(☆☆☆☆☆:小説おすすめ度)

『そして誰もいなくなった』(そしてだれもいなくなった、原題:Ten Little NiggersまたはAnd Then There Were None)は、1939年に刊行されたアガサ・クリスティの長編推理小説である。

<あらすじ>
イギリス、デヴォン州のインディアン島に、年齢も職業も異なる10人の男女が招かれた。しかし、招待状の差出人でこの島の主でもあるU・N・オーエンは、姿を現さないままだった。やがてその招待状は虚偽のものであることがわかったが、迎えの船が来なくなったため10人は島から出ることができなくなり、完全な孤立状態となってしまう。
10人が不審に思った晩餐のさなか、彼らの過去の罪を告発する謎の声が響き渡った。その声は蓄音機からのものとすぐに知れるのだが、その直後に生意気な青年が毒薬により、さらに翌朝には召使の夫人が原因不明で死んでしまう。残された者は、それが童謡『10人のインディアン』を連想させる死に方であることに気づき、またその場に始め10個あったインディアン人形が8個に減っていることにも気づく。さらに老将軍の、今度ははっきりと撲殺された死体が発見され、人形もまた1つ減っているのを確認するころにはもう皆は、これは自分たちを殺すための招待だった、そして犯人オーエンは島に残された7人の中の誰かなのだ、と確信する。
誰が犯人かわからない疑心暗鬼の中で、召使、老婦人、元判事、医者が死体となり、人形も減っていく。そして、残された3人も最後には残らず死んでしまい、誰もいなくなった。後日、10人の死体が発見され、警察の捜査が始まっても、誰の犯行かはわからずじまいであった。
謎を解く探偵などは登場せず、真相は、犯人がボトルに入れて流した告白文を、漁師が偶然拾って明らかになる。

<感想>
アガサ・クリスティの代表作ともいえる本作品は、プロットがみごとで思わず唸ってしまいます。引き込まれていくように一気に読めました。雨の夜の場面なんかは、ちょうど外で雨が降っている夜だったので最高に引き込まれました。アガサの小説の中でも一番読みやすいスリルのある作品だと思います。読み進めていく中で、この人が犯人では?と思った人が死んで行く展開に私の頭は迷宮入りです。色々な可能性を考えながら読み進めていきながらも私にとっては意外な人が犯人だったというのが驚きでした。最後まで読まなければ、超常現象ではないかと思わせる展開が素晴らしいです。多くの作家から今なお名作と評価される理由がわかった気がします。島に集まった10人の男女が童謡の歌詞どおりに順番に殺されていくというのは、今でこそ使い古された設定のように思われますが、当時としては斬新な設定であったばかりでなく、本書に関しては今読んでも少しも古びた感じはしません。本書の後、似たような設定の作品が林立しますが、結局本書を越える作品は未だかつて登場したことがなく、そしておそらく今後も登場することはないでしょう。

〜『そして誰もいなくなった』、アガサ・クリスティ〜
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2009年07月22日

『オリエント急行殺人事件』(☆☆☆☆:小説おすすめ度)

『オリエント急行の殺人』または『オリエント急行殺人事件』(-きゅうこうのさつじん、-きゅうこうさつじんじけん、原題:Murder on the Orient Express)は、アガサ・クリスティによって1934年に発表された長編推理小説である。

<あらすじ>
中東での仕事を終えたポアロは、イスタンブール発カレー行きのオリエント急行に乗り、ヨーロッパへの帰還の途についた。一等車両はさまざまな国の出身者からなるさまざまな乗客によって、季節外れの満席となっていた。その中の一人、サミュエル・ラチェットから護衛を依頼されるが、ポアロは興味を持たずこれを断る。
翌朝、列車が積雪による吹きだまりに突っ込み立ち往生する中、ラチェットは刃物によって体中を刺されて死んでいた。ラチェットの正体を知ったポアロは、友人でありワゴン・リ重役のブークと乗り合わせたギリシャ人の医師、コンスタンチンと共に事情聴取を行う。
しかし、お互いがお互いのアリバイを証明し合い、結局容疑者全員にアリバイができてしまうのだった。 困惑するポアロ。しかし、ついに二つの解答を導きだす。

<感想>
あまりにも有名で映画化もされた作品ですが、推理小説としては謎を解き明かしていく要素は実は案外少ないです。常々犯人を当てることを楽しみにしている私にとっては、正直退屈に感じられました。殺人、捜査(尋問)、解決というオーソドックスな3部構成になっていて、現在のスリラーに慣れた眼からすると、テンポがゆっくり過ぎると感じる方も多いと思います。この作品の伏線にはアメリカでの誘拐殺人事件があり、そこが作品のポイントになるのですが、そこからの展開を素晴らしいとみるか、そうでないと見るかで読者の感想は別れると思います。星5でなく星4にしたのもそういう意味で私は「プチがっかり」があったためです。ですが人によれば、それを大仕掛けの筋書きと評価するかもしれません。推理小説であることを期待した人にはがっかりかもしれないです。この作品は物語性が強いです。筆者の正義感は感じるんですが、メッセージ性が強すぎると思いました。 あと、原書で読もうという方は、フランス語が多用されているのでお気をつけ下さい。分からなくても筋を理解する上で支障は無いはずですが、気になる方は講談社から出ているルビーブックスならフランス語に日本語訳のルビが振ってあるので、そちらをお勧めします。

〜『オリエント急行殺人事件』、アガサ・クリスティ〜
posted by 推理小説家 at 19:12 | Comment(0) | TrackBack(1) | アガサ・クリスティ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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