2010年01月22日

アーネスト・ヘミングウェイ

アーネスト・ヘミングウェイ

アーネスト・ミラー・ヘミングウェイ(Ernest Miller Hemingway、1899年7月21日 - 1961年7月2日)は、アメリカの小説家・詩人。

イリノイ州オークパーク(現在のシカゴ)に生まれる。父は医師、母は元声楽家で、六人兄弟の長男だった。父は活動的な人物で、釣りや狩猟、ボクシングなどの手ほどきを受けた。
高校卒業後の1917年に地方紙「カンザスシティ・スター」紙の見習い記者となるも退職。翌年赤十字の一員として北イタリアのフォッサルタ戦線に赴くも重傷を負う。戦後はカナダ・トロントにて「トロント・スター」紙のフリー記者をつとめ、特派員としてパリに渡りガートルード・スタインらとの知遇を得て小説を書きはじめた。
行動派の作家で、スペイン内戦や第一次世界大戦にも積極的に関わり、その経験を元に行動的な主人公をおいた小説をものにした。『誰がために鐘は鳴る』『武器よさらば』などはそうした経験の賜物。当時のハリウッドに映画化の素材を提供した。
短編には簡潔文体の作品が多く、これらはダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラーと後に続くハードボイルド文学の原点とされている。
1954年、『老人と海』が大きく評価され、ノーベル文学賞を受賞(ノーベル文学賞は個別の作品ではなく、作家の功績および作品全体に与えられることに注意)。この年、二度の航空機事故に遭う。二度とも奇跡的に生還したが、重症を負い授賞式には出られなかった。以降彼の特徴であった肉体的な頑強さや、行動的な面を取り戻すことはなかった。
晩年は事故の後遺症による躁鬱に悩まされるようになり、執筆活動も次第に滞りがちになっていく。1961年、ライフルで自殺。
作家のレスター・ヘミングウェイは弟、女優のマーゴ・ヘミングウェイ、マリエル・ヘミングウェイは孫娘である。
『海流のなかの島々』の舞台ともなったバハマのビミニ島には、滞在していたとされるホテルの一室を改装したアーネスト・ヘミングウェイ博物館があり、遺品などが展示されていたが、2006年、火災により焼失した。
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2009年11月11日

『誰がために鐘は鳴る』(☆☆☆☆:小説おすすめ度)

『誰がために鐘は鳴る』(たがためにかねはなる、For Whom the Bell Tolls)は、アーネスト・ヘミングウェイの長編小説。スペイン内戦を舞台とし、ロバート・ジョーダンとマリアの恋を描く。題名はジョン・ダンの説教の一節を引用している。1939年3月にこの作品を書き始め、翌40年に発表された。

<あらすじ>
(上)全ヨーロッパをおおわんとするファシズムの暗雲に対し、一点の希望を投げかけたスペイン内戦。1936年に始まったこの戦争を舞台に、限られた生命の中で激しく燃えあがるアメリカ青年とスペイン娘との恋を、ダイナミックな文体で描く代表作。義勇兵として人民政府軍に参加したロバートは、鉄橋爆破の密命を受けてゲリラ隊に合流し、そこで両親をファシストに殺されたマリアと出会う。
(下)二日後に迫った鉄橋爆破の任務。生還を期しがたいだけに、より激しく燃えあがるロバートとマリアの恋。生涯のすべてを投げ込むような陶酔のはてにロバートは戦いに出て行く。―戦争という巨大な運命のもとにおける悲劇的恋愛を描きながら、その悲惨さを超えて行動するロバートの姿が、信ずるもののために戦うことの尊厳を語りかけ、読む者に息づまるほどの感動を呼びおこす大作。

<感想>
上・下巻読むのに、とても時間がかかりました。物語は、ほんの3、4日の出来事なのですが、なかなか読み進まなかったです。ヘミングウェイは、映画化もされているものの、私は、本のほうが、数段優れていると思います。この主人公たちの心理や思想が、映画のビジュアル面からだけではなかなか伝わらないからです。全体として、少し長回しのところが、退屈ではあるものの、ヘミングウェイらしさは、最も表れている作品と言えます。ジョーダンとマリアの恋と、戦争での橋の爆破という使命を軸に、ヘミングウェイの長編には必ずといって登場する英雄的な場面と、それを無に帰してしまう虚無感が漂っています。人間が懸命に生きることと、それでも付きまとう生きることの虚無。すべての人間の人間的な人生に共感を生む、ヘミングウェイの代表作と言えます。

〜『誰がために鐘は鳴る』、アーネスト・ヘミングウェイ〜
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2009年07月20日

『日はまた昇る』(☆☆☆:小説おすすめ度)

『日はまた昇る』(ひはまたのぼる、原題:The Sun Also Rises)は、アメリカの小説家アーネスト・ヘミングウェイの長編小説。1926年10月に発表された。ヘミングウェイの最初の長編であり、出世作でもある。1890年代に産まれ、青春を第一次世界大戦で過ごしたロスト・ジェネレーションの荒廃した生活を書いた。

<あらすじ>
時代は第一次世界大戦後。主人公のアメリカ人・ジェイクはパリに在住する新聞記者。彼らの仲間たちは皆、第一次世界大戦中に青春を過ごしたロスト・ジェネレーションだった。ジェイクはその戦争が原因で子供を作ることができない体になってしまっていたのである。そんな彼らはパンプローナへ祝祭を見物に行くのだが…。

<感想>
第1次大戦後、欧州大陸に居ついた米英のエクスパトリエイト。その一人であるヘミングウェイが、自らの実体験を巧みに上質の物語に昇華させています。戦傷で性機能を失い、昼間はハードボイルドであっても夜は一人思い悩む主人公ジェイクと、美しいフラッパー(モダンガール)ブレットとのやりきれない愛情を軸に、エクスパトリエイト達が織りなす人間模様。また作者の豊富な旅行経験も盛り込まれ、生き生きとした紀行文という面も併せ持っています。実体験と小説化の線引きのあいまいさからなのか、話の流れに不要と思える人物や挿話も散見されますが、総体として研ぎ澄まされた筆致による描写と会話に、しっかり引き込まれてしまいました。パリやバスク地方の地名など、そして今では廃れた表現など細部でとまどいもあるでしょうが、私には原書で読む楽しさを充分すぎるほど味あわせてくれた本です。

〜『日はまた昇る』、アーネスト・ヘミングウェイ〜
posted by 推理小説家 at 16:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | アーネスト・ヘミングウェイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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